第4回「ニュートラルな気持ち」

 ひさしぶりのコラムです。コラムのバックナンバーを読み返すたびに、「あ〜僕はなんて恥ずかしいことを書いたんだろう!」「もっとこう表現すればよかった!」などと悔やみますが、心にあることを全力で表現すること、それはそれでいいことだろう、などとパソコンのディスプレイの前で一人で居直ってもみます(笑)

 さて、心にある「書きたい!」という欲求をクリアするためには、「書く」しかありません。同様に「サッカーがやりたい!」という気持ちになった時には、サッカーをしなければ欲求が解消されません。

   不思議なことに【ボールを蹴る】ということはそれだけですごく気持ちがいいものです。なんだか精神の不安定な時にでも、ボールを蹴ると気持ちがニュートラルになります。俗っぽく言えば「スカッ」とします。

   たまに親御さんとの会話の中で、「うちの子を発散させて」という言葉を見付けますが、子どもがサッカーをすることに対して、【発散】という表現は、なんだか不適切な感じがします。発散というと、エネルギーを減少させるというようなニュアンスで響きます。100のエネルギーを30ぐらいに減らすことのような。そうではなく、ボールをキックして心地よさを感じて、子どもに気持ちのギアをニュートラルにいれてもらうことが大切な気がします。心に色があるとすれば、強い色でも弱い色でもなく、やさしいパステルのような色の心へもっていくことです。

気持ちがニュートラルな状態な時は、健全な活力が湧いてきます。集中して勉強や仕事に打ち込めたりするものです。ですから、お母さんがのび太クンに、「のび太!遊びに行く前に勉強しなさい!」と伝えるのは逆効果だったんですネ(^^;)

 最後に、今回のコラムのきっかけとなった、僕とある中学生のサッカー部員との会話をご紹介して、4回目のコラムは終わりたいと思います。読み終えたときに、子どもとサッカー環境について、僕と一緒に再確認していただけると嬉しいです。


   橋口 「どうしたA?最近すごく元気ないんじゃない?」
   部員A 「塾が忙しくて・・。」
   橋口 「忙しいって週に何回塾行ってるんだ?」
   部員A 「週4回です。」
   橋口 「部活を早退すること多いけど、何時から始まるの?」
   部員A 「7時からなんですけど、規律のきびしい塾で遅刻は叱られるんです。予習もしていかないと・・。」
   橋口 「親に頼んで少し回数減らしてもらえばどう?サッカーやりたいんだろ?」
   部員A 「もっとサッカーしたいんですけど・・、うちのお父さんとお母さんが言うには、『あなたはエスカレーター式の高校に入学して、高校に行ってから自由にサッカーをすればいい』って。」


2004/10/3   橋口陽二郎